デジットの PAM8202 使用 D級アンプキット

デジットの PAM8202 使用 D級アンプキット (DAP82_KIT) を購入して試してみました。 今回は店頭で買いましたが、共立エレショップで通販しているようです。 PAM8202 のメーカは Power Analog Microelectronicsです。 キットにはコネクタがついてきます。親切ですが、今回は使わずに済ませまし た。

組み立て前のキット
組み立て前のキット

回路構成は、データシートのままのようです。部品数も少ないので簡単に組み 上がります。音質は悪くないと思います。 普通のオーディオ用のスピーカと組み合わせて、単3電池2本と4本で聴いてみました。 映画を見るなど、迫力がある音を求めると少し音量が小さい(入力を大きくし ていくと歪んでしまうので、最大音量が決まる)と感じるかもしれませんが、 BGM や静かに音楽を楽しむならば、十分な音量が出ていると思います。

説明書では電源電圧3から4V での使用が勧められています。 確かに単3電池4本 (無入力で 80mA ぐらい流れる) では発熱が多いようでした。 発熱が気になるのはIC裏面の放熱パターンが、基盤上の放熱用パターンに接触 してないのも一因だとは思いますが、歪みが気になり始める音量は、それほど 電源電圧に依存しないようなので、3V 程度(単3型 NiMH 2本で無入力時 10mA ぐらい)で動かすのが良さそうです。

組み立てが終ってテスト中
テストの様子

改造1

どうも、音が変に再生される曲があったので、いじってみました。 結果的に、音が変だったのは、その曲の MP3 ファイルが原因だったようで、 同じ曲を wav にしていたものを再生したら、問題はなくなりました。ですが、 その過程で3つの問題を見つけました。

一つはキットの、積層セラミックのパスコンが IC から遠く、容量が少ないと いうことです。PAM8202 のデータシートには容量は記載されていないのですが、 PAM8201 のデータシートを見ると 1uF と記載されているので、少ないようで す。また、IC のすぐ横に置くのが基本なので、少し遠いようです。

もう一つは、入力のプルアップ?抵抗です。最新のデータシートを見ると 入力の 1, 4 ピンが 750kΩを通して電源に繋がれています。初期のデータシー トもインターネットにはあったのですが、それには、このような記載はありま せんでした。

最後は、出力からのフィードバックコンデンサ(5pF)です。初期のデータシー トには、これも記載がありませんでした。周波数特性がよくなるのではないか と思います。

最初の2点を改善するよう、ICそばに 0.1uF を、もとの 0.1uF の裏に 1uF をつ け、1, 4 ピンを 1MΩを通して電源につないでみました。結果、音が良くなっ たようです。また消費電流が大きく減り、電池4本でも無入力だと 30mA 程度になりました。音が良くなると、クリッピングがはっきりと分かるので、 電池は2本 (無入力で 5mA ぐらい)より4本がいいです。


IC そばの 0.1uF コンデンサの追加。本当はここに 1uF のコンデンサをつけ るのがいい。

1uF コンデンサと2本の 1MΩ抵抗の追加。コンデンサは IC から遠いので効き 目はないかも。

あとは、そのうちに、電解コンデンサを 100uF から、470 uF か 1000uF に変 更して、1MΩ抵抗を 750kΩに、5pF コンデンサを追加してみたいと思います。


1MΩ → 750kΩの変更は、聴感上は変わりませんでした。5pF を追加してみた ところ、ノイズを広い易くなってしまった(配線がアンテナになる?)ので、 元に戻しました。

電解コンデンサは、1000uF を並列で繋いでみました。電池駆動のためか、聴 き込んでいないかはわかりませんが、効果は良く分かりませんでした。 いまは、外しています。

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